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月別アーカイブ: 2025年6月

重量興業のよもやま話~第10回~

皆さんこんにちは!

 

神奈川県茅ヶ崎市を拠点に一般運送業と重機回送運搬を行っている

重量興業株式会社、更新担当の富山です。

 

 

 

重機回送運搬の鉄則──安全・確実・迅速を支えるプロの心得

今回は、重機回送運搬を行う上で欠かせない「鉄則」について、現場の目線でご紹介していきます。

重機運搬は、一歩間違えば大事故につながるリスクの高い作業。だからこそ、日々の積み重ねと確認こそが命を守る鍵なのです。


◆ 鉄則①:積載計算と通行許可の徹底

 

重機は重量が大きく、車両全体の総重量が道路法で定められた制限を超える場合、特殊車両通行許可が必要になります。

この際の鉄則は以下の通り:

  • 積載物の重量・寸法・重心位置の正確な把握

  • 積載図の作成と提出(軸重・車両長・高さ・幅の記録)

  • 通行ルート選定と橋梁制限の確認

 

許可を怠ると罰則も厳しく、また許可なしの走行は現場との信頼関係を損ねる致命的ミスになります。


◆ 鉄則②:積み降ろし作業は“二重三重の確認”を

 

積み降ろし時は、運搬中で最も事故リスクが高い場面
油圧スロープやウインチなどの設備を使っても、基本は“人の目と経験”が頼りです。

  • ブレーキ・車輪止め・固定チェーンの事前チェック

  • 積載時の重量バランスと重心の確認

  • 周囲の立ち入り禁止措置(誘導員配置)

 

特に、雨天・斜面・狭小地では細心の注意が必要です。
**「慣れ」が一番の敵。**毎回が初めてのつもりで臨むことが安全につながります。


◆ 鉄則③:現場と物流を“つなぐ”力を持て

 

現場が動き出すタイミングに重機が間に合わないと、工程全体に影響が出ます。
そのため、運搬業者にはスケジュール管理力と調整力が求められます。

  • 現場との事前すり合わせ(着時刻、配置位置)

  • 渋滞・通行止めなどの事前把握

  • トラブル時の即時連絡体制

 

「無事故で運ぶ」だけでなく、「無駄なく動かす」ための物流コントロールも鉄則のひとつです。


◆ 鉄則④:車両・資材の“日常点検”が事故を防ぐ

 

整備不良によるトラブルは、プロの現場では許されません。
運転前・積載前の点検は、以下のように徹底しましょう。

  • タイヤ空気圧・摩耗の確認

  • ランプ・ウインカー・バックモニターの作動確認

  • 油圧装置の作動テスト

  • 固定用チェーンやラッシングベルトの破損チェック

 

**“走る前の10分が、事故を防ぐ”**という意識を持つことがプロの証です。


◆ 鉄則⑤:プロとしての責任感を持つ

 

この仕事はただの運送業ではなく、**現場の信頼を預かる“重機のパートナー”**です。
だからこそ、「安全・確実・迅速」は単なるスローガンではなく、日々の行動指針です。

  • 誇りを持って作業すること

  • 「見えないところほど丁寧に」を意識すること

  • 新人にもベテランにも“指差し確認”の文化を伝えること

 

こうした意識の積み重ねが、チームの信頼と業界の未来を支えていきます。


◆ まとめ:現場に欠かせない“走る技術屋”

 

重機回送運搬のプロとは、単に大型車を運転する人ではありません。


それは、「建設現場の工程を守る責任者」であり、「重機の命を預かる運び屋」であり、何より「安全を届ける技術者」です。

これからも変わり続ける時代の中で、変えてはいけない“鉄則”を守り続けること──
それが、この仕事の誇りです。

次回もお楽しみに!

 

 

 

重量興業株式会社では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

神奈川県茅ヶ崎市を拠点に一般運送業と重機回送運搬を行っております。

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重量興業のよもやま話~第9回~

皆さんこんにちは!

 

神奈川県茅ヶ崎市を拠点に一般運送業と重機回送運搬を行っている

重量興業株式会社、更新担当の富山です。

 

 

 

重機回送運搬の歴史〜現場を支える“縁の下の力持ち”が歩んできた道〜

 

 

 

今回は「重機回送運搬」という、建設業界の根幹を支える仕事の歴史に焦点を当ててみたいと思います。

ショベルカーやクレーン、ブルドーザーなどの大型重機は、建設現場には欠かせません。しかし、これらの重機が“どうやって現場まで運ばれているか”については、あまり知られていないのが現実です。

今回はその「運搬」という視点から、重機とともに歩んできた回送業界の歴史をたどります。


◆ 昭和初期〜戦後:トレーラーなしで始まった重機輸送

 

日本の土木建設における重機導入は、戦後の復興期に加速しました。アメリカから輸入されたブルドーザーやショベルなどが各地で使われ始めたのが昭和20年代。

このころは、重機自体も現在ほど大型ではなく、タイヤ付きの機械は自走で現場入りするのが当たり前でした。
しかし、燃費の悪さ・速度の遅さ・タイヤの摩耗などから、次第に「運ぶ」必要性が高まり、運搬専用の車両が登場します。


◆ 昭和40〜50年代:専用トレーラーの登場と技術革新

 

高度経済成長期に入ると、全国でインフラ整備が進み、重機の大型化も一気に加速しました。

この時代に登場したのが、低床式トレーラー(ローボーイ)やセルフローダー車両
重機の高さに合わせた専用設計で、安全かつ効率的な運搬が可能に。

さらに、油圧スロープやウインチ装備による積み降ろしの省力化が実現し、運搬業者の負担が大きく軽減されました。


◆ 平成〜現在:規制と効率化のはざまで

 

平成以降、重機回送は「より安全に、より効率的に、より環境に配慮して」というテーマのもとで進化してきました。

しかし同時に、以下のような法規制の強化も進みます。

  • 車両制限令による重量・寸法制限

  • 特殊車両通行許可制度の厳格化

  • 荷重分布計算・走行経路提出義務化

 

これにより、運行計画や許可申請が業務の一部として必須となり、専門性がさらに高まる時代となりました。


◆ 令和の現場で求められる「運搬のプロフェッショナル」

 

現在の重機回送は、単に「運ぶだけ」の仕事ではありません。


輸送機器の知識、車両法・道路法・建設業法の理解、そして現場との連携力とタイミングの正確さが要求されます。

まさに“現場を滞らせないための最前線”。
今や回送運搬は、建設業のスピードと安全を左右する「影の司令塔」と言っても過言ではありません。


◆ まとめ:誇りある「重機を運ぶ仕事」

 

重機回送の仕事は、現場の華やかさとは対照的に、目立たずとも必要不可欠な役割を担っています。

時代とともに道が変わり、車が変わり、法律も変わってきました。
しかし、どんな時代でも変わらないのは、「現場に必要な重機を、確実に、無事に、届ける」という使命です。

次回は、この誇りある仕事を安全・確実に行うための「鉄則」についてお話しします。

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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